ED治療薬の通販(個人輸入)に関して

クリニックへバイアグラを買いに行こうと思ったけど、いっぱいありすぎてどこへ行けばいいのか分からない…
あれこれ悩むのが面倒になってきてクリニックへ行く気が失せてきた…
個人輸入が気になるけど、素人が手を出すのは怖いイメージ…
初心者であれば多くの人が通る葛藤です。クリニックの公式サイトでは口を揃えて「通販は危険だから手を出すな」と個人輸入の利用に対して警告しています。
一方でバイアグラ等の薬品名に通販と入れて検索すると、オンライン診療に混じって個人輸入代行サイトが散見されます。
個人輸入は通販サイトから海外製のED治療薬を購入できる手段であり、値段も非常に安い商品が多数販売されています。
個人輸入は本当に危険なのか?という点をこのページでは詳しく解説していきます。
そもそも個人輸入って違法にならないの!?

バイアグラのような処方薬を病院に行かずに通販で購入できる個人輸入。非常に便利な一方で、そんな事して違法にならないの?という疑問が出てきます。
処方薬の個人輸入は厚労省がきちんと認めており、定められた範囲内(服用量として1ヶ月分)であれば特に許可を取る必要もありません。
ただし、個人輸入が認められているのはあくまで購入者ご本人が利用する場合のみです。個人輸入した薬を他人に譲ったり販売したりする行為は違法となります。
SNSやオークションサイトで「バイアグラ譲ります」といった文言がしばしば見受けられますが、これは明らかに違法行為ですので絶対にこれらのサイトから購入しないで下さい。
薬の個人輸入は、海外で治療を受けた患者が薬を継続して服用する場合や、海外からの旅行者が常備薬を必要とする場合への配慮によるものです。
基本的には一度でも病院で処方された治療薬を継続して使用する場合に利用することが望ましいですが、個人輸入において処方箋は不要であり、通院の有無に関係なく処方薬を購入できます。
個人輸入で出回っているED治療薬の4割は偽物!?
出典:ED治療薬のニセモノに注意 | あぶない!偽造ED治療薬 | 危険!ED治療薬の個人輸入 | ファイザー ![]()
バイアグラの販売元であるファイザー社が行った調査によると、インターネット通販(個人輸入代行サービス)で売買されているED治療薬のうち、およそ4割が偽造品だったという報告があります。
ED治療薬の偽造品は中国産が多く、非常に劣悪な環境で製造されているため、得体の知れない異物が混入しています。効果が無いだけならまだしも、他の薬の成分が混じって何らかの健康被害が起きる危険性もあります。
ED治療薬を販売しているサイト(個人輸入代行サービス)の中には、偽造品を送りつける悪質な業者が存在します。
実際に個人輸入で薬を購入して重篤な健康被害にあった例も報告されていますので、少しでも個人輸入を検討しているような場合はまずリスクに関して知っておく事が大切です。
偽造ED治療薬の特徴と見分け方とは?
インターネットに多く出回っている偽物のED治療薬は、一目で分かるような粗悪品から本物と見分けがつきにくいぐらい精巧に作られているものまで多種多様です。
偽造ED治療薬は値段が高額な先発薬、すなわちバイアグラ・レビトラ・シアリスでそれぞれ偽物が確認されています。
偽物の特徴でまず最も明確なのは、正規品で認可されていない成分量のものです。例えばシアリスであれば5mg、10mg、20mgが正規に認められている成分量となりますが、50mgや100mgのものが多数報告されています。錠剤に50や100といった数字が刻印されているものは全て偽造品ですので、購入しないようご注意下さい。
また、錠剤を直接ビニール袋に入れて梱包されている場合、偽物の可能性が非常に高くなります。たとえ本物であったとしても、ビニール袋は正規のシート(PTPシート)に比べて保存がきかないため、商品が到着した段階で使用できるような状態ではなくなっています。
偽物は錠剤の表面をよく見てみると、本物のようにきれいなコーティングではなくザラついてツヤがありません。さらに黒い点がシミのようにポツポツある場合は明らかに異物が混入されているという事です。これらの特徴がある偽造品の錠剤は「粗錠」と呼ばれています。
パッケージであれば、表記されている文字が本物に比べて明らかに違っていたり、キラキラ光るエンブレムのシールが貼っていなかったりします。
ED治療薬を安全に個人輸入する事はできない?

ED治療薬の個人輸入は危険性をはらんでいるという事を説明してきましたが、安全に行う方法もあります。
きちんと信頼できる代行サービスを選べば、上記のようなリスクは起こりにくくなります(100%安全とは言い切れません)。
まず体に害を及ぼす可能性のある処方薬を、医師の診断を受けず独断で購入する時点で、使用に至るまで全て自己責任である事が大前提となります。
悪質な代行サービスの見分け方とは?
偽物を販売しているような悪質代行業者は、足がつかないようにサイトに掲載する情報も極めて少なくしてあります。
悪質業者のサイトを見分ける方法として、まず特商法表記の有無が挙げられます。
特商法表記は、インターネットでショッピングサイトを運営するにあたってサイト上に明記することが義務付けられている情報です。
通販サイトの利用者が商品購入時にトラブルを起こさないよう、サイトの方針や運営元に関する重要な情報が必須項目として定められています。
特商法表記で明記が義務付けられている必須項目は以下のとおりです。
- 販売価格(送料についても表示が必要)
- 代金の支払い方法および支払期限
- 商品の引渡時期
- 商品の返品および交換に関して
- 運営者の氏名、住所、電話番号、メールアドレス
- 運営者が法人の場合には、通販責任者の氏名
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容およびその額
これらのうち一つでも項目が抜けていたら、特定商取引法に違反した業者であると判断できます。
ひどい場合は特商法表記のページや運営元の記載が無いサイトもありますので、そのような場合は間違いなく悪質業者です。
信頼できる代行サービスの見分け方とは?
ED治療薬の場合、代行サービスの良し悪しを判断する重要なポイントとして、まず成分鑑定書の有無があります。

成分鑑定書は運営元が第三者機関に、取り扱っている薬の成分内容を鑑定してもらい、その結果を示した書類です。
多数の偽物が横行しているED治療薬において、薬が本物であるかどうかを判断できる唯一の情報となるのが成分鑑定書です。
掲載されていなければ偽物、とは限りませんが、掲載されていれば安心して薬を購入できます。
成分鑑定書を載せているサイトの中でも、画像化して手を加えている場合もあります。依頼主の部分をボカシや塗りつぶしで隠してある場合は、そのサイトの運営元による成分鑑定書とは断定できませんので信頼度が下がります。成分鑑定書はオリジナルのPDF形式で掲載されているのが最も信頼度が高いサイトとなります。
運営元の信頼度を測る判定基準として、クレジットカード決済の有無もあります。クレジットカード決済は各カード会社の審査に通らなければ不可能ですので、決済可能なカードの種類が多いほど多くのカード会社の審査を通っていることになります。
一方でクレジットカード決済に対応していない代行サービスは、運営元が何らかの事情によって審査が通らない状態である可能性があります。
クレジットカード決済の有無は通販利用者にとっても利便性を大きく左右します。特にVisaカードが使える代行サービスはあまり多くないので、利用する前に決済方法は確認しておくべきです。